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今月のコラム(2024年9月)

9月の異称は、夜が長くなるということで長月。長く雨が続くから長雨月。稲穂が実る月で穂長月。紅葉が綺麗になるので紅葉月。また重陽の節句もあり菊が咲くので菊月、菊見月、文学的な異称だと詠月とも呼ばれます。
 今月は中秋の名月が9月17日。満月は翌18日になります。詠月にちなんで、【月】を文学的に見ていきましょう。

 【名月をとってくれろと泣く子かな】 小林一茶

まんまるで美味しそうだったのでしょうか。それともきれいで欲しくなったのでしょうか。
 まだいくつにもならない小さな子と一茶のやりとりが目に浮かび笑みがもれます。

 【明月や舟を放てば空に入る】 幸田露伴

明月に見入りながら舟を湖に放った時、見入りすぎて舟も我が身も空に入ってしまったでしょうか。吸い込まれるような漆黒の空と月が目に浮かびます。

 【青白し寒しつめたしもち月の夜天に似たるしら菊の花】 与謝野晶子

青白い月としら菊が似ていると詠むこの歌は、菊見月にかけてあり、美しさがより一層表現されていると感じませんか。
秋分も過ぎ、秋がもっと深くり寒露(10月8日頃)になると、銀杏がさぞかし美しくなりますね。来月、与謝野晶子の銀杏の短歌も紹介しますね。
秋は夜が長く、また過ごしやすくもあり手仕事や読書、なにか趣味に没頭できる時間も増えたり、また何かに新しく興味を持つ季節でもあるかもしれません。
どうぞ当家にいらして、大切な友や家族との秋の夜長の語らいに、または自分へのご褒美のゆっくりとした時間を過ごしにご利用くださいませ。お待ちしております。

当家主

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